「いわき地域情総合サイト開設1週記念講演会 」がいわきワシントンホテルで行われ、
講師は、株式会社電通 メディア・コンテンツ計画局 次長 峯川 卓さんでした。
演題は「大きく変わる情報発信の手法と戦略」ーインターネット広告の視点からー
インターネットの登場までの歴史及び放送との違いを指摘され
基本的にはインターネットと放送は融合せず、
お互いすみ分けていくのではとの結論づけに納得しました。
大変有意義な講演会でした。知的刺激を受ける内容でした。
レジメも19ページにわたるものなので、すべてを紹介ができないのが残念ですが、
簡単に紹介しましょう。
Ⅰ情報伝達の技術革新が新たな「メディア」を作り出してきた。
・・・現在も続いていると
1)19世紀までの技術は、情報伝播スピードの向上に貢献してきた。
- メディアを変える3つの大発明
①15世紀:印刷技術・・・17世紀に新聞メディアの誕生
②19世紀:無線技術・・・20世紀に放送メディアの誕生
③20世紀:インターネット技術
・・・21世紀に新メディアとして認知される
(スピードだけでなく双方向性の世界になってきた)
2)紙=「理解するマス・メディア」に対して
放送=「感じるマス・メディア」が登場
そして
- 放送=音声・言葉中心のメディア+「感覚的メディア」の誕生
- 同時性、リアリティ、ニュアンス、疑似体験、受身
- 電波メディア、電子メディア、放送メディアなどとよばれ、多大な伝播力とメッセージの浸透力が注目される。(その為、ヨーロッパでは、80年代にないってから本格的に)
- 「感じるメディア」に対し、紙=「理解するメディア」という比較論が論じられた。
- その結果、「紙はなくなる?」電子メディアに移行するとも言われた・・・・・
Ⅱ「インターネット」の登場
デジタル化により情報流通の構造変化が起きる・・・今までのマス情報は一方交通
1)従来のメディアにはない「双方向性」は大きな変化をもたらした
- 20世紀末、PCとネットが新たなメディアを作り出した
- 第5のメディアといわれるほどに成長(ラジオは抜かれた)
- 今までのメディアにはない「双方向性」「オンデマンド性」を備えている
- 誰でも発信できるメディアだ
- その結果、情報流通の構造が変わってしまった
- 生活者側の情報接触態度に大きな変化が起きてきた
Ⅲいったい何が起こっているのか?・・・広告の視点よりみると
1)頭打ちのマス・メディアに対し、インターネット広告費は伸び続ける
- 総広告費はこの10年間約6兆円で推移、(インターネットは3,630億円)
- 2009年には6,000億円を超える市場に成長と予測されている。(電通総研予測)
2)なぜ、インターネット広告な伸び続けるのか。
- ユーザーの要因:
常時接続、定額制の急速一般家庭へのな普及
購買に欠かすことのできないツールになってしまった
- 広告主の要因:
今までのメディアにはない「双方向性」
「ものを言う消費者」の出現。顧客第1主義へ
購買の意思決定に最も近いメディアになってきた
(高額品ほどネットで・・・マンションや車)
「ネット経験」が企業の評価を決める時代
※その結果参入障壁が低くなり・・・・・誰でもできる時代になってきた。
Ⅳインターネット広告は従来でいう広告なのか
・・・・・・・・・・・・・広告マーケティング作業とコミュニケーション
1)従来の「マス広告」ではなく、「販促ツール」に近いマーケティング・ツール
と考えるべき
2)急拡大する「検索結果連動型広告」
・・・・・・・・GoogleなどのSEMサーチエンジン・マーケテイング
- 広告料金は成果報酬型で、金額は自動入札で決める
- 個人レベルの取引を中心に急拡大
3)二極化するインターネット広告表現
4)インターネット広告に求められるレスポンス効果
5)「販促ツール」「マス媒体」の機能・・・2つのレイヤーを内包しているメディア
- 「広告」と呼んでしまう為に、従来の販促ツールとしての機能と、
新しい媒体としての2つのレイヤーがあることに気付くべきだ
- 広告サイドでも、担当者が「宣伝部」なのか「営業部」かわからない例が多い
- マスの広告とは、期待される効果が違うことに気付くべきだ(サイズの違いに)
Ⅴインターネットによって変わる消費行動
1)コミュニケーションは消費者主導へ・・・常時接続、定額制の急速な普及
- インターネットにより変わった「購買行動」・・情報をネットで事前に調べて購買
- インターネットは購買に欠かすことのできない「情報ツールに」
- 広告コミュニケーションの主導権はユーザーへ
- 「メディア・ミックス」=足し算の手法から「クロス・メディア」=掛け算の手法
2)AIDMAの法則(マス媒体広告を中心とした従来の考え方)から
電通の唱えるAISASの法則へ(インターネットによる行動の変化によって)
Ⅵ)広告ビジネスから見えるインターネットと地域の可能性について
1)エリア・マーケティングのツール
- インターネットは、販売の現場に近いコミュニュケーションツールだ
- 消費者が購買の最終意思決定をするメディアになってきた
- 消費者の情報を集めることができるメディアである
- ニーズのある消費者にだけ適切な情報を提供できるメディアである
2)従来できなかったきめ細かい対応が可能になった
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