2008年11月3日月曜日

「生きているということを考える」対談講演

               庭の南天の実が鮮やかです。

              今日の講演会のパンフレットです。
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今日いただいた資料で、内藤先生の歩みが紹介されています。
              読売新聞(2007/10 /14)より
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               今日いただいた資料です。
               朝日新聞(2008年3月17日より)
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               今日いただいた資料です。



昨日、いわき明星大学で、日本催眠医学心理学会第54回学術大会の
一環としまして、対談講演・・・一般公開
「生きているということを考える」
・・・成瀬 悟作先生・内藤 いづみ先生の対談
を聞きに、娘と2人で行きました。
成瀬先生は、
2005年11月19日にいわき明星大学臨床心理学専攻開設期連講演会で
「ストレス社会を生きぬく」・・・リラクセーションと臨床動作法・・・
を聞き、講演の内容は、今日のテーマにもかかわりますが、
「現在は、ストレスの社会といわれ、四面すべてが、
ストレスだらけのように言われているとし、それらはすべて、
自分自身が作る幻影だとして、同じ条件でも人によってストレスになったり、
ならなかったりで、その受け止め方、対処の仕方によるので、
休養やほどほどの緊張・動き方(軸を作る)の工夫で
ストレス対応に効果がある」と話されていました。
一方の内藤先生(日本の在宅ホスピスケアの草分け)
最初に40分くらい話され、その後対談されたのですが、
いのしし君の家でも、母の看病は、内藤先生の領域に入る状態ですので、
今日は先生の発言を中心に書きたいと思います。
先生は、

1)
  • 患者さんに責任を持っているので、24時間体制で仕事をしていますと。
    2~3カ月の命を支える仕事なので、緊急対応が必要ですので・・・
  • ホスピスケア=トータルケア→「痛み」にかかわる仕事で、
    心・体・社会・魂の4つが大事だはないかと。
    (人の苦しみ・悩みがホスピスケアの仕事です。)
  • 患者さんが、希望を持って今日を生きるという考えが大事です。
    (笑顔を持つ事が大事。)
  • 主体性・・・その人が「命」をどのように考えるのかと。
    (「命」の姿は、それを支える人や立場によって違うので、
    主体=本人の考えが大事だと。)→「家で命を守る」・・・在宅看護とは

※ホスピスとは:癌などの末期患者を受け入れて、その心身の苦痛を和らげ、
          残された時間を充実して過ごせるように考えられている
          医療施設といわれています。(日本では)

2)日本人の死亡場所を考えてみますとここ50年で劇的に変わっています。

  1950年→80%が自宅で亡くなっています。

  2000年→80%が病院・診療所で亡くなっています。

  現在、安心して、家にいて、ホスピスケアを今はできなくなってしまった。
  →家族が支えられなくなった時代で、
   何を考え、何を思っているかわからない時代だと。

  ところがここ4~5年、
 国が在宅医療を薦めています。
  (国がいいだしますとそこには必ず裏があります。)
  →そう、400億円も医療費が浮きますので・・・・
  反対に、
  家で、本人の希望(主体的に)に基づき、
  病人を見る立場から考えないとだめだと・・・・
3)先生の7年のイギリス留学の経験から

  イギリスのホスピス・・・・・住民が作るホスピス(寄付などで運営)
                 子どもの為のホスピスなども(父母もケアする)
  日本・・・・・・・・・・・・・・・・病院でのホスピスが中心
    先生は、家で「命」を守るホスピスケアを始める・・・24時間体制の
         (目の前に与えられた看護が第一歩だと)
4)ホスピスケア

  ①患者さんのスピードが速い。
  ②体の痛みは最後までほとんどない状態で亡くなる。
  ③薬の副作用もある。
    (100%便秘になるので下剤が必要。1週間はむかむかします。)

  ④体の痛みを取り除いてからが、心理学の登場では。

  ⑤取ってはいけない痛みとは・・・「魂」の痛みです。
        →この痛みは味わうべき痛みではないのではと・・・・・

  ⑥トンネルの痛みの考え方

    ゆっくりとした過程が徐々に自分で自覚していく。
    こういう死に方ができるんだという考え方・体験ができるのではと・・・
    死ぬんだという意識に・・・

  ⑦最後に「受容」ということについて
    死の「受容」ではなく、そうした状況の今を「受容」しているのだと。
    生きようとしている気持ちを「受容」しているのだと。

    =今を生きたいという考えだと。

先生のお話は、
私達、患者を看病しています立場から、全く納得のいくお話で、
これからも「生きようとしている気持ち」を大事にしながら
看病したいと思います。
又、上記、講演時いただいた資料をよく読みますと、
在宅ホスピスの在り方がよくわかります。
最後に
内藤先生の「幸せに近づく」3カ条
  1. 人の幸せと比べない。
  2. 人のせいにしない。
  3. むやみによくばらないと。

肝に銘じたい言葉です。

成瀬先生・内藤先生・鶴先生今日の対談講演会

ありがとうございました。

 

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