2008年8月10日日曜日

なるほど歴史塾

      大國魂神社の夏恒例の梅を干しているところです。



                梅も自分のところで取りました。


               大きくて味も良かったです。




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  寛政十一年農家年中行事(いわき史料集成第一冊より)



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  寛政一一年農家年中行事(いわき史料集成第一冊より)



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  寛政一一年農家年中行事(いわき史料集成第一冊より)



今月の7日の「なるほど歴史塾」の例会でした。

講師は山名先生です。

この暑い日に、上記写真のように、梅が干されていました。

夏の伝統風景に感動しました。

続けてほしい伝統ですね。

上記の寛政十一年農家年中行事・・・長谷川 安道著
      (いわき史料集成第一冊より)
下記の現代文をまとめてみます。(正確さ又、現在では使われていない言葉もあります。)


1.今月の土用は、節分より75日目です。
 この時期、稲の種を昼は外へ出し、夜は、内に入れて、むしろ、こもをかけます。
 なわしろは、よく土を細かくして、よく肥しを入れて、なわしろを広くして、
種をまばらに播き、稲を太らせるとよい。
 なわしろを狭くして、種を播けばやせ、苗が枯れてしまいます。
 秋風にあっては、青い稲になり、、納米、飯米にはならず、
 よく考えて、植物は、大切にしなければいけません。
1.今月は、米・麦をついたりして、蓄えておく心掛けが必要です。

1.今月は、諸国、地頭(大名)、代官、支配、寺領、社領にいたるまで、
宗門改めがあります。
 
※檀家制度の確立・・・士農工商すべて、
どこかのお寺に属していなければならなかった。
 法相、三論、倶舎、成実、律、花厳、天台、真言、禅、浄土、時宗、法花、一向宗など、
 毎年、宗門改めを家族を含めてする時、髪や月代をして、きれいに整えて、当日、
 よせばの村に行って、名主が帳簿によって呼び出し、印形(いんぎょう)を押して、
 例年の聴聞をして、檀那寺の印をもらって、役人に一礼をして帰る。
 宗門改めを受けなかった者は、人間扱いされず、犬、猫も同然です。
 帳外にならないように心掛けしなければいけません。

1.なわしろは、種をまいて、7日目に水を干して、水を時々、かけておいて、
油断なく、田廻りをしなくてはいけません。
 又、畔を塗り、土が固まっているところがないよう心掛けなければいけません。

1.4月1日は、わたぬきといいます。今日より布子を脱ぎ、あわせを着ます。
 時節不相応の衣装は、女房の恥です。
 刈敷(かりしき)の支度は仕事着・襦袢・夏帯・タスキ・火打巾着・フンドシ・キャハンなどは、
 使う前の月に揃えておくように心掛けなければいけません。
 男は、植物・播く物・麦の跡のこと。天気・不天気・土の乾き・しめりなどの土の加減を
 考えるべきで、中でも、しょうが、こんにゃく、つくいも、木綿などは、
 念を入れなければいけません。
 あいの植え付け、肥しの配り、大豆、小豆、大角豆、栗、ヒエの播きつけ、瓜、
ナス、タバコの植え付けなどは、刈敷の前に済ませておくべきです。
 刈敷は、ノリ刈、ヒキ刈、ナグリ刈を集めて、たい肥や燃やして、使い切ります。
 芝を刈ってきます。
 におくり、まくはい散らし、畑を働いた跡をめざましくなるよう、きれいにすることです。
1.7日は、平、子鍬倉大明神の祭りにて町方の屋台を出して、狂言、手踊りの準備をします。
  両方とも面白いので、数日の見物は、家業の妨げになるので、心掛けなければなりません。
1.4月8日は、かんぶつ(お釈迦様の誕生日)として、諸寺院において、法要があります。
 又、在々、うぶすなの祭礼があり、貴賤、老若、参拝するけれど、正直者はまれです。
 不正直者が参拝をやっても無駄です。
 一休の狂歌に
 参拝する者の心が曲がっていては、利益はなく罰が当たりますと。
 又、古歌(菅原道真)に
 心に実の道があるならば、祈らずとも神が守ってくれます。
 天照大伸に正直を教えています。
 眼前の利益に目がくらめば神明の罰があたります(正直が大事だと)
 右の信託に背く故に、生霊、死霊、呪調伏、此罰、彼罰、タタリ、怨霊を取り除いても、
 又、タタリがあたるのが、自分の作った罰の報いです。
 書物、積善の家に余慶があり、積悪の家にタタリがあります。
 この心得を考え、悪事をつつしまなければいけません。
1.今月の儀式として、田畑の手入れ、4月の草木国土を照らして、野菜の鍬を入れをし
 ムマヤコイ、ハキダメ、ムシリグサの近く畔のふちなどの刈込をして5月を待つべきです。
 
1.入梅は、立春より135日目、麦は、これよりは実がつかない。
 色付き次第、運んで納める事。
 自然、雨天続きには、麦の芽が生えてしまうので・・・・・
1.5月5日は、軒にしょうぶ、よもぎをつるし、柏餅・ちまきをつき男子の節句として、
 大小ののぼり、やり、長刃などの祝事をします。
 又、舅(おじいさん、おばあさん)にあいさつをし、朝のうち働き、
 田には入らずはいわきの風習です。
 又、今日より浴衣、かたひらに移る事です。
 これも間に合わないのは、女房の恥です。
1.5月6日は、雷公の歳越しとして働きをやめます。そのわけはわかりません。
 今月中は、田植えが盛んでして、夜7つ時より晩6つまで、男女共働くことです。
 1年中の飯料を植えることを植立といいます。
 さなぶりをし麦こわ飯に、にごり酒、家ごとめでたい事にて、小さなぶり、大さなぶりと、
 髪を整え遊びといえども油断あれば、挽分に不作になってしまいます。
 天気次第にて、麦を結び、やぶ切りをしなければいけません。
 うり、なす、木綿、小豆などもっぱら手入れをしなければいけません。
 田植えの後、親類、近所隣りあわせまで、失礼のない付き合いをすることです。
1.伯楽が来て、馬の治療をします。庭前に、酒を買って馬持ちの者が酒盛りをします。
 農中の苦患を忘れて雑談をします。
今日はここまでです。

先月は講座終了後、バーべキューを楽しんで、夏場を乗り切ろうとしましたので、
今年の夏は、会員さんは乗り切れるようです。
山名先生、ありがとうございました
会員の皆様、暑い夏を乗り切りましょう!

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