清楚な花ですね。
大きく華やかですね。
今月の「なるほど歴史塾」の例会日でした。
講師は山名先生でした。
先月の例会は、旧江戸城・靖國神社を参拝しましたので、4月以来となりました。
寛政十一年農家年中行事・・・長谷川安道著
・・・・いわき史料集成第一冊より
今日は2回目となります。
下記に上記資料の現代文をまとめてみます。(正確さには欠けますが・・・)
1.元日に、表座敷に鍾馗(しょうき)様の絵を張ります。
それらは、村などの修験者が配ったお札です。
1.元日には、衣装を改めて、自宅の氏神様(北西の隅)より始めて、鎮守、
産宮(うぶすな)、お寺、 祈祷所本尊、先祖のお墓にお参りをします。
・・・お寺にもお参りしたのです。
必ず、元日にやりなさい。元日は今日しかありません。
今日怠ければ手遅れになります。大晦日まで持ちません。
今日は、年中の月日を重ね、家業を務めますよ。
何事もなく無難に年を越して行こうよ。
こうした喜びを親に見せ、親の喜び顔を見ては、
大般若の御祈祷にも勝るでしょう。
さて、今日、疲れを緩めて、長髪、垢だらけで、女房に使われて、
台所の働き、大事な味噌擂りを忘れて、小事を用いて果報だが、
晩景に及び旧冬より整えておいた野菜、 干物、魚、鳥の献立を整え、
祖父、祖母、両親を呼んで、喜びの顔を拝むこと。
1.2日は、村役人より始めて、わけへだてなく、隣村の親類、
近所の付き合いの人々に お互いにあいさつをします。
手足、無事息災に、年を取り、身も心も軽く、めでたさは随一である。
3日までには年頭のしきたりを済まして、家業の事をまといます。
1.4日には、元日より飾ってあります鏡餅などを下げて、
お茶などと交換することになっています。
1.今日は、舅親(嫁さんの実家に行く)の喜ぶ顔を拝むことの春の祝事です。
向こうでは、椀飯(おうはん)を整えて待ちます。
「芽出度、芽出度、若松様よ・・・上記参照」を祝った喜びを思い出すことです。
・・・今日は、会員の小松さんが歌いました。
白髪をふり立て、あぶり餅、銚子、杯を穿鑿(せんさく)し、祖父、祖母をおさめて、
三助(召使)殿まで、お祝いをして、年中の辛苦を忘れ、
迎えの姉妹、姪、甥も集まって いる中で、衣装や染め柄や器量をほめる。
祖父、祖母の喜ぶ場面はお目出度いことであることが喜ばしいことですよ。
1.5日は、少し暇になり、今年の家業(農作業)はいかにしようかと帳面を始めて、
田畑の区別を決めその土地に合わせて、早稲、中稲、晩稲、肥し、麦跡など、
土地の 善し悪しなどを帳面に記帳します。
1.6日には、山入りし、山の神へ、供え物をそなえ、薪を割って、
鍬入り前に積み重ねる。
1.7日はの七草は、せり、なつな、はこべ、たづな、みみなし(大根)、ほとけのざ
を摘んで、 米に入れて粥とし、諸神に供えます。
この粥を食べ、年中の邪気を追い払う術です。
人日(七草)とて、今日の儀は種(七種)のお祝いであります。
1.11日は、鍬入れ、野立ての初めです。
1.12日は、市神祭りです。
誰もが白麻を買い求め歳徳神(お正月の神様)に供え、
また、今日より売り出しも出し、お金を儲けることにも
励まなければいけないと。
商売繁盛の祭りです。
1.13日、鍬入れが過ぎれば、農業に力を入れ田は、起こし返し、
もう1回土を返します。
畑は、麦作の為、土を細かくすることに専念します。・・・土作りをします。
1.14日には、小歳にて、餅をつき家財は申すにつき鍬、鎌、斧、摺り臼
・・・に至るまで、餅を供えます。
木まじない、野地焼き、鳥追は子供の仕事です。
1.15日暁に小豆粥を供えて、歳徳神を送ります。
舅に樽、魚をついてこれで正月が終わったと述べます。
1.16日は、地獄の蓋、釜をあけ、念仏を唱え、鉦、太鼓をたたいて、
後生を願いて(五穀豊穣を願う)十王堂に集まって、
殺生、偸盗(ちうとう)、邪淫、亡語、飲酒
の五戒を破ってはとんでもないことだと。
田舎一休の歌に
念仏をしないといっても
正直に人情を生きることを仏道といいます。
以上のように約210年前(寛政11年は1799年です)の、
1年の初めに何をしなければいけないかを事細かく書かれています。
それを読みながら、
そのなかには、今も続けられているものが多いのに驚かれますね。
記録は1年中、続きますので、これから楽しみですね。
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